実践者の約7割は継続意向。スマホから距離を置く「デジタルデトックス」とは

スマホの普及にともない、いつでもどこでも仕事やプライベートを問わずコミュニケーションをとれるようになった。便利で効率的になった反面、スマートフォン(スマホ)に縛られてしまう人も少なくない。
そこで今、一定の時間(期間)デジタル環境から距離を置く「デジタルデトックス」に注目が集まっている。スマホを持たずに出かける、通知を切ってやり取りをしないようにするなどし、日常の時間の使い方を見直す取り組みだ。クロス・マーケティングはこの「デジタルデトックスに焦点を当てた調査」を2018年10月に実施した。対象は、全国のスマートフォンを所有している15~59歳の男女、有効回答数は1000件であった。



※株式会社 クロス・マーケティング調べ


スマホに振り回されている、と自覚している人はどれほどいるのか聞いており、「スマホ依存症だと思う」と回答した人は45%に上った。実に半数弱の人が依存症を自覚していることが分かった。

また性年代別で見ると、10代は男女とも「そう思う」の割合が最も高く、年代が上がるごとに減少する傾向が見られた。若年層ほどスマホ依存症を自覚している割合が高いようだ。



※株式会社 クロス・マーケティング調べ


「デジタルデトックス」という考え方に対して、7割強の人が「知らない、聞いたこともない」と回答しており、まだまだ認知度が低いことがうかがえる。

また、実践経験者も全体で2割程度と少ないことが分かった。性年代別では、10代の実践率が高く、男性よりも女性の実践率が比較的高い傾向がみられた。



※株式会社 クロス・マーケティング調べ


デジタルデトックス実践者を対象に、今後の実践について調査している。結果は、全体の64%の人に継続意向がみられるというものであった。また、スマホ依存症を自覚している人は、今後もデジタルデトックスを継続する意向が強いことが分かる。

合わせて、デジタルデトックスを継続して行いたい理由と、行いたくない理由を聴取した中から一部を抜粋して紹介する。


    【継続したい理由】
  • リアルのありがたみがわかったから(男性/19歳)
  • そちらの方がより集中的、効果的に行動出来たから(男性/29歳)
  • 眼精疲労、首、肩コリ、運動不足を解消したいから(男性/46歳)
  • 縛られない開放感を味わえる(女性/52歳)


    【継続したくない理由】
  • (デジタルデトックスを)やっているときのメッセージを読み返すのが大変だったから(女性/17歳)
  • 特に依存してないから(女性/27歳)
  • 仕事に影響(男性/49歳)
  • スマホを利用しなくても持っていないと落ち着かないから(女性/53歳)


実践して良い効果を実感できたことが、継続したい一因となっている。他にも「スマホを使わずゆっくり過ごす時間をつくりたい」、「運動不足を解消したい」というように、スマホから離れて、別のことに時間を使いたいという意欲もみられた。

継続したくない理由を見ると、実践後に差し障りがあった人や、デジタルデトックスという形でスマホから離れずとも、普段から頻繁な使用は控えられている人であるようだ。



※株式会社 クロス・マーケティング調べ


デジタルデトックスを実践したことがない人の中で、やってみたいと思う人は少なく、全体の27%であった。

しかし、スマホ依存症を自覚している人の実践意向は39%と、全体より12ポイント上がっており、デジタルデトックスへの関心の高さがうかがえた。

実践経験のない人にも、デジタルデトックスを実践してみたい理由と、そう思わない理由を聴取した中から、一部を紹介する。


    【実践したい理由】
  • スマホがない生活をしたらどうなるのか自分でも知りたい(女性/16歳)
  • 今の依存状態は良くないと感じているから(男性/20歳)
  • 何かが変わるかもしれない(男性/23歳)


    【実践したくない理由】
  • スマホがないと何もすることがないから(男性/18歳)
  • わざわざ不便になる行為をしたくないから(男性/26歳)
  • 仕事上必要なので(男性/35歳)
  • スマホが好きだから(女性/53歳)


実践したい理由としては、デジタルデトックスにより自分の生活や意識に変化があるかが気になるといった意見が多く挙がった。また、「たまに意味なくスマホを触る自分が嫌になる」などにみられるように、現状の改善を望む声もあった。

実践したくない理由を見ると、自分の生活ばかりか、心理的にもスマホに頼っている様子がうかがえる。他にも「仕事に必要」「緊急の連絡に対応できない」など、状況的になかなかスマホと距離を置くのが難しいといった声もあった。

本来、スマホは、自らの仕事や生活をより便利にするために使うものだ。スマホの使い過ぎで心身に何らかの不調を感じたことのある人は、スマホ依存気味になっている可能性がある。わずかな時間でもスマホから距離を取るなど、自分なりに楽しくスマホを使っていく方法を考えてみてもいいかも知れない。

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