省庁の障害者雇用の水増し報告を約5割が「あってはならない」と回答。「障害」をテーマとした、18歳の若者を対象にした調査

日本財団は18歳の若者を対象にした「18歳意識調査」を継続して行っている。ここでは、2018年12月に発表された「障害」をテーマとした調査レポートを紹介する。なお、調査は2018年11月8日~12日、全国の17~19歳の男女800名を対象にインターネットを介して行われた。また、調査では「障害」と表記されているが、本記事文中では以降「障がい」と表記する。


どれほどの若者が障害のある人の働く様子を見たことがあるかを探るべく、『障がいのある人と接したり、働いているところを見たことがありますか?』と質問しており、63.0%が「ある」と答えている。しかし、障害のある人を手助けする介助経験については、45.8%にとどまった。



下の図は手助けする機会があった際に、手助けをしなかった理由(左)とした理由(右)を聞いた結果だ。しなかった理由では「どう手助けしたらよいか分からなかった」(34.6%)、した理由では「手助けするのは当たり前だと思う」(48.1%)がそれぞれトップであった。



障害者雇用促進法により、企業には従業員数に対して、一定の割合で障がい者を雇用することが定められている。このことを知っていたのは全体の半数であった(下左の円グラフ)。うち、障がい者との接触機会がある方は56.7%、介助経験ありの方は56.3%と、全体よりも高い傾向がみられた。しかし、障がい者の人数や実際の雇用率については、81.5%が知らなかった(下右の円グラフ)。平成28年厚生労働省調査によると、日本で障がいがある人は、約936万人(人口の約7.4%)おり、民間企業の実雇用率は約1.9%という。



前述の障害者雇用促進法では、企業の法定雇用率は2.2%と定められている。この数字を聞いて、障がい者の雇用機会が十分に確保されていると考えているのは、全体のわずか10.4%であった(下の円グラフ)。「いいえ」との回答が44.4%いたものの、「分からない」が45.3%と最も多く、障がい者の雇用については関心が低いことをうかがわせる結果であった。



なお、法定雇用率に関する自由記述の意見もまとめられている。その内容を抜粋する。

  • 障害者の割合が7.4%なのに対して雇用の上限が2.2%なのも足りないと思うし、そこにさらに1.9%なのはどうなのだろう
  • 障害を持つ人が働くのは難しいけど、もう少し雇用率を上げるべきだと思う


自治体や中央省庁の障がい者雇用率は、2.5%と民間企業より高く設定されている。しかし、2018年にこの雇用率を満たす目的で、水増し報告している不祥事が発覚した。こうした事実があったことを知っていたのは全体の31.1%にとどまった。



障がい者雇用の水増し問題についてどう考えているか聞いており、最も多かった回答は「あってはならない」(45.4%)であった。



これを「障害者との接触機会あり」と、「介助経験あり」でみると下記の通りであった。

■障害者との接触機会あり

  • あってはならない51.2%
  • やむを得ない12.5%
  • よく分からない27.0%
  • 気にならない9.3%


■介助経験あり

  • あってはならない52.2%
  • やむを得ない13.4%
  • よく分からない25.7%
  • 気にならない8.7%


全体の45.4%が「あってはならない」と回答。そしてやはり、障害者との接触機会や介助経験がある人は、それ以外の人に比べ「あってはならない」の割合が多かった。また、水増し報告を知っていた人に至っては、「あってはならない」の割合が67.1%と約7割にのぼった。

自由記述欄には、「たとえ基準を満たさなかったにせよ、不正はあってはならないこと。なぜ目標通りに達成できなかったのかを考えなければならないのに、水増しをしては本末転倒」、「企業の方たちの考え方を一から変えて本当の意味でお互いを尊重しあえる職場づくりをしていかなければ、またこうした問題が沢山出てくると思う」といった意見があった。

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