中小企業で働く3人に2人が月給額に不満! ~中小企業の給与に関する調査~
働き方が多様化するなか、企業で働く従業員は現在の給与に満足しているのだろうか?あしたのチームが実施した中小企業の従業員を対象にしたインターネット調査によると、給与決定や評価基準が明確で、成果で評価される人事評価制度を求めていることが明らかになった。なお、調査期間は2018年6月18日(月)~19日(火)。対象は従業員数10名以上300名未満の会社に勤める従業員で、男女20歳~59歳。有効回答数は、400人となる。
給与体系の実態
▼給与体系について
※株式会社あしたのチーム調べ
現在の給与体系として最も回答が多かったのは、「月給制+賞与」で63.8%。「月給制(賞与・インセンティブなし)」は24.5%、「年俸制」は4.0%で、月給と賞与やインセンティブによる給与体系は計70.6%となった。7割以上が、賞与やインセンティブの有無および金額で年収額が変動する給与体系であることがわかった。
▼給与体系に含まれる手当の数
※株式会社あしたのチーム調べ
月給のうち、基本給以外の各種手当として支払われる項目の数は3個以上が51.5%。「なし」は14.3%という結果になった。
給与に対する満足度
▼給与体系への納得感
※株式会社あしたのチーム調べ
「納得していない」の回答は61.8%で、「納得している」38.3%を大きく上回る。業績による評価で年収が変動する給与体系が多いことから、収入が不安定であることに納得していない人が多いと考えられる。
▼月給額(固定支給額)への満足度
※株式会社あしたのチーム調べ
月給額に対する満足度は「満足している」が6.5%、「まあ満足している」は27.0%。双方をあわせると、3割強。一方、「あまり満足していない」は37.0%、「満足していない」は29.5%で、計66.5%。およそ3人に2人は、月給額に不満を持っていることが明らかになった。
▼月給額(固定支給額)への不満の理由
※株式会社あしたのチーム調べ
月給額に満足していない理由は、回答の多い順に「金額が上がることが(ほとんど)ないから」で44.0%、「金額が少ないから」で39.1%、「自分のパフォーマンスに見合っていないから」で31.6%。「適正な評価金額でないと感じるから」で29.3%。「金額の決定方法が明確でないから」で25.9%。 金額だけでなく、仕事の成果と月給額とのギャップを理由に不満を感じている人も多いようだ。金額の決定方法が明確に提示されていないことが、従業員の不満につながりやすいこともわかった。
給与額の決定と人事評価
▼給与額の決定に影響する要因について
※株式会社あしたのチーム調べ
給与額の決定に影響する項目として、最も回答が多かったのは「社長の主観的判断」36.3%。次に「会社の業績」30.3%、「上司の主観的判断」28.3%と続く。いずれも、自身の努力や成果と直接連動しない項目が上位に続いているため、不満を持つ理由はこのあたりにあると考えられる。「わからない・知らない」が29.8%と、給与額がどのように決められているかわからないという人が約3割いることも明らかになった。
▼正当な人事評価とは
※株式会社あしたのチーム調べ
「正当な評価」として最も多い回答は、「評価基準が明確」で49.3%だった。評価基準と、その評価がどのように給与に反映されるのかがよくわかる人事評価が求められていると考えられる。次に多いのは、「労働時間ではなく成果が評価される」で34.0%。「直接売り上げに結びつかない行動も評価される」が31.0%、「年功序列的ではない評価」は30.0%、「他人の成果への協力や貢献も評価される」が28.5%という結果になった。働き方の変化に伴い、人事も新たなものさしが求められていると言えるだろう。
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