「ありがとう」「助かる」「上手い」、アルバイターが上司に言われて嬉しい言葉

昨今、アルバイトの人手不足が深刻化し、さらに採用した人員が早期に離職してしまうといったケースも多く見受けられるが、アルバイターにとって仕事を続けようと思うモチベーションはどこから湧いてくるのだろうか。ディップ運営の人事領域の調査・研究活動として知られる「サイコロLab.」が、アルバイトの離職問題に関する自社調査結果をまとめた「アルバイト離職白書」を発表。その中で「アルバイト先で上司に言われた印象に残っている言葉」を公開している。

上司に言われて嬉しい言葉は“ありがとう”“助かる”“上手い”など。感謝や信頼を伝え、個人スキルを褒めた言葉が多く占める


※ディップ株式会社調べ


アルバイト就労経験がある2,156人を対象に、「アルバイト先で上司に言われた一番印象に残っている言葉」について質問。その結果を元に、テキストマイニングを実施した。テキストマイニングとは、大量にあるテキストの中から単語や文節で区切り、それらの出現の頻度や傾向、時系列などを解析し、有用な情報を取り出す為の分析手法のこと。上の表は、「嬉しかった言葉」と「悲しかった言葉」を単語の出現頻度の多い順にグループ分けしたもので、動詞・形容詞は終止形の形で表示している。赤は動詞、緑は形容詞、青は名詞を意味する。

「嬉しかった言葉」には、個人のスキルや信頼を寄せた言葉などが目立つ。例えば、“ありがとう”や“助かる”、“上手い”や“任せる”などだ。一方で、「悲しかった言葉」には“不器用”“使えない”“頑固”など個人の人格、資質を否定しかねない言葉が見受けられた。

感謝の言葉は、モチベーションを上げるきっかけに


※ディップ株式会社調べ


“ありがとう”に関連する言葉として回答した104人に、上司に「ありがとう」と言われて頑張ろうと思うかどうか尋ねた。最多は、「頑張ろうと思う」で79%。「頑張ろう」とは思わないが、21%であった。さらに「ありがとう」に理由も加えた「理由+ありがとう」の最大6点満点の得点は、約1ポイント高かった。
このことからアルバイターのモチベーションを上げるためには、上司として感謝の思いを伝え、その理由も添えると効果があることがわかる。

仕事以外の会話は、お互いの信頼関係に繋がる


※ディップ株式会社調べ


同じくアルバイト就労経験がある2,156人に、「アルバイト先の上司と仕事以外の会話もできる関係だったか?」と聞いた。「できる関係」と答えた人のうち、「上司を信頼していた」と回答したのは73%という結果になった。

また「できる関係ではなかった」と答えた人のうち、「上司を信頼していた」のは27%、「上司を信頼していなかった」のは75%。このことから、仕事以外の会話もできるようなコミュニケーションを構築することが、信頼関係に繋がるきっかけにはなることがうかがえる。

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