株式会社メディプラス研究所は、2018年4月、世帯年収800万以上の女性の「お金の運用方法」について分析を行い、結果を公表した。
なお、同社が2018年3月に実施した「ココロの体力測定調査」と題して全国の20～69歳の男女各７万人に対して実施したの回答者から、世帯年収800万以上の女性1,800名を選出し本調査を行っている。さらに、厚生労働省のストレスチェック基準で、77点以上の高ストレス女性129人と、39点以下の低ストレス女性164人の回答結果を抽出し、項目ごとに選んだ人の割合と、その差が何倍かを記載している。

＜＜世帯年収800万以上女性のお金の運用方法＞＞
※株式会社メディプラス研究所調べ

高ストレス者の割合が高いもの
・ギャンブル…＜高ストレス者3.9%＞、＜低ストレス者0.6%＞…【6.4倍】
・純金積立…＜高ストレス者6.2%＞、＜低ストレス者2.4％＞…【2.5倍】
・ロト…＜高ストレス者10.1%＞、＜低ストレス者5.5％＞…【1.8倍】
・ビットコイン…＜高ストレス者3.9%＞、＜低ストレス者2.4％＞…【1.6倍】
・宝くじ…＜高ストレス者20.9%＞、＜低ストレス者12.8％＞…【1.6倍】

低ストレス者の割合が高いもの
・株式投資…＜高ストレス者18.6%＞、＜低ストレス者26.8％＞…【1.4倍】
・NISA…＜高ストレス者17.1%＞、＜低ストレス者23.2％＞…【1.4倍】
・社債…＜高ストレス者5.4%＞、＜低ストレス者7.3％＞…【1.3倍】
・外貨預金…＜高ストレス者9.3%＞、＜低ストレス者12.2％＞…【1.3倍】
・投資信託…＜高ストレス者16.3%＞、＜低ストレス者20.1％＞…【1.2倍】

実施している割合は少ないものの「ギャンブル」は、高いストレス者が低ストレス者の6.4倍に達した。他にも「ビットコイン」（1.6倍）、「宝くじ」（1.6倍）など、一攫千金を狙い、大きなリターンを求める傾向が見られた。

低ストレス女性は、「株式投資」（1.4倍）「NISA」（1.4倍）などを中心に、ある程度、安定性が担保された商品を好む傾向にあるようだ。


＜＜世帯年収800万以上女性のお金・投資に対する考え方＞＞
※株式会社メディプラス研究所調べ

・節税する会社を持っている
…＜高ストレス者3.9%＞、＜低ストレス者1.8％＞…【2.1倍】

・FPに定期的に相談している
…＜高ストレス者6.2%＞、＜低ストレス者3.7％＞…【1.7倍】

・お金に関する情報を頻繁にチェックする
…＜高ストレス者22.5%＞、＜低ストレス者14.6％＞…【1.5倍】

・リターンが見えればお金を使う
…＜高ストレス者31.8%＞、＜低ストレス者20.7％＞…【1.5倍】

・ノウハウなど他人への援助で自分も得すると思う
…＜高ストレス者17.8%＞、＜低ストレス者14.0％＞…【1.3倍】

高ストレス女性には「節税する会社を持っている」、「FPに定期的に相談している」など、現状の収入を減らさない工夫への注力が見られるとともに、「リターンが見えればお金を使う」など、損得にシビアな傾向がうかがえた。


続けて、気になる「世帯年収800万以上女性の貯蓄額」を見てみよう。低ストレス女性で回答が最も多かったのは、「3,000万以上」で21.3%。高ストレス女性では、「ほぼない」が17.0%で最多だった。

「世帯年収800万以上女性の年齢層別割合」は、高ストレス女性が、20～30代と若くして高年収を手にしている率が高く、早いうちの成功と引き換えに多くのストレスを抱えてしまっていることが推測できる。また高ストレス女性では、定年後60歳以降の年収800万以上は9.4％と、低ストレス女性の割合と比較して、ぐっと少なくなるのも特徴であった。