働き盛りの40代は自分の働き方に不満を抱える 60代以上のシニア層は成長志向が強い傾向に

働き方に満足している人は全体の約4割

働き方の多様化が進み、自分自身の働き方にこだわりを持つ人も増えてきている。あなたは自分の働き方にどれくらい満足しているだろうか。株式会社I&S BBDOストラテジックプランニンググループが行った「第18回 全国消費者価値観調査」によると、「今の働き方に満足している?」という問いに対して、全体の43.7%の人が「あてはまる」「ややあてまる」と回答した。一方、「あまりあてはまらない」「あてはまらない」と回答した割合は、全体の56.3%にのぼり、自分の働き方に満足している人よりも、不満を抱えている人のほうが多いことがわかった。

自分の働き方に最も満足しているのは60代男性で、その満足度は56.5%と今回調査では最も高かった。一方で40代においては、男女ともに満足度の低さが顕著にあらわれた。特に40代女性は、不満を抱えている割合が65.1%であり、実に3人に2人が働き方に不満を抱えながら仕事をしていることになる。

では、60代男性の働き方満足度はなぜ高いのだろうか。株式会社大和ネクスト銀行が、全国の働くシニア 60歳~79歳 の男女1,000名 (男性500名・女性500名)を対象に行った「仕事と生活に関する実態調査」によると、働くシニアが働いている理由で最も多かったのは、「日々の生活費のため」。その他にも「社会や人との接点のため」「健康維持のため」「生活にハリがほしいため」などが上位に並び、自分の生活の質をより充実させるために仕事をしている人が多いことがわかる。

「現在の仕事を選ぶ際にどのような仕事・職場で働きたいと思っていたか」という質問では、「希望する勤務時間で働ける」「勤務先が自宅から近い」「自分のスキル・経験が活かせる」がトップ3。一方で「賃金が高い」は10ある選択肢の9番目と、高賃金を希望しているシニアは、全体的に見ると決して多くはないようだ。

「現在の仕事に対する気持ち、考え」については、「新しい業務知識を積極的に学びたい」が約40%、「もっと自分の経験・スキルを活かしたい」は50%弱が、「あてはまる」と答えている。新しいことを積極的に学びたいと思っている成長志向のシニアや、自身の経験やスキルにこだわりを持つシニアも多いことがわかる。

また、本設問で「転職したい」と答えたシニアに、企業の意思を聞いたところ35.0%が「起業したい」と答えており、成功を夢見る起業志向の強いシニアも一定数いることが判明した。これらの結果から、子育て期が終わったシニア層は、会社の呪縛から脱し、生きがいや自己実現など、精神的な満足感を求めて仕事をしていることが伺える。働き方に関する満足度が高いのも納得できる結果だ。

ロールモデル不在に戸惑う働く女性たち

では、働き方満足度が最も低かった40代女性たちは、どのような意識を持っているのだろうか。NPO法人GEWELが昨年行ったWeb調査「働く女性の意識調査 2017:10 年の変化」(有効回収数・1,095 名)(なお回答者は40代の割合が最も多く全体の35.1%)によると、仕事に対する以下のような不満が浮かび上がった。

・長時間働ける人が上に行く。日本的な女性の役割にはまっている人は続かない
・管理職になるキャリアパスはない
・男女格差により昇進は諦め、パートに変えた

女性のキャリア観が長期的な視点を持ったものへ変化する一方で、職場内の男女格差の解消は依然として課題であることがわかる。また、「将来管理職になることを考えているか」という質問には、「どちらともいえない」と答えた人が27.8%と最も多かった。また、「社内に参考になる女性の先輩がいない」と答えた割合も41.9%と高いスコアとなった。身近に行動や考え方の模範となるようなロールモデルがいないため、積極的なキャリア観を持つことを躊躇している様子も伺える。

ライフイベントも女性の就業に大きく影響する。結婚後の就業継続について、「結婚しても働き続けたい」と答えた人が 81.1%と大部分を占めた。また、子育てとの両立を前提としている回答者も6割超となった。だが同時に、子どもを持った後、「継続就業は難しい」と感じている層も11.1%存在する。その理由としては、「子育てに必要な第三者の協力を得ることが難しいから」が54.5%と最も多かった。長期的に、かつ経済的な責任を意識しながら、ライフイベントと仕事を両輪で進めようと考える女性たちが増加しつつも、いまだライフイベントとの両立に大きな障壁を感じている女性も少なくはないようだ。

40代が生き生きと働ける環境を整備せよ

「第18回 全国消費者価値観調査」では、男女ともに40代における働き方の満足度が最も低くなっていた。ここで見逃してならないのは、女性だけでなく、男性も低いことだ。

今年、リスクモンスター株式会社が20~49 歳の男女 600 人を対象に行った「仕事・会社に対する満足度」調査では、仕事・会社に対する勤続意欲に関して「今後も勤め続けたい」と答えたのが、30代では74.5%だったのに対し、よりキャリアを重ねた40代では72.0%と、若干の下降が見られた。「勤め続けたくない」と回答した割合も30代より40代のほうが高い。勤め続けたくない理由としては、「給料が低いから」(38.9%)が最多となり、次いで「仕事にやりがいがないから」(15.3%)、「将来性が感じられない会社だから」(13.2%)という結果だった。

キャリアや経験を重ね、最も働き盛りとなる40代が不満を抱え生き生きと働けないのは、企業にとってマイナスでしかない。40代はまさに、これからの日本を動かす原動力である。企業側には、彼らが仕事に何を求め、また何に不満を抱いているのかをしっかり見定め、現状の働き方に満足してもらえるように努めることが求められるだろう。

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