最も使う英語技能はリーディング、しかし英語力アップの支援を行っていない企業が約6割
ビジネスの場で要求される英語力は、以前は漠然と「英会話」ができることが求められていました。しかし最近では、外国人の部下を管理できるかどうかなど、より具体的なビジネスシーンで活用できる英語力が重視されるようになっています。そこで、PRO-Q会員の所属している企業ではどのような場面で英語が必要とされているのか、および英語力向上のためにどんな支援があるのかについて、2018年11月20日~12月4日まで、アンケートで調査しました。
英語を使う場面は、情報収集(Web検索)が約3割、メーカーと非メーカーとで傾向が異なる
最初に、どのような業務で英語が使われているのか見てみましょう。『業務においてどのような場面で英語を使いますか?』と質問し、選択肢から当てはまる項目を複数選んでもらいました。回答全体では、トップは「情報収集(Web検索)」(27%)、続いて「その他」(26%)、「海外出張・駐在」(16%)、「文書作成」(11%)となっています。メーカーと非メーカーの各割合を見てみると、メーカーは「文書作成」(25%)と「海外出張・駐在」(21%)の割合が非メーカーよりも高いです。一方、非メーカーでは「その他」(30%)の割合がメーカーよりも特に高くなっていました。英語を使う場面は、メーカーと非メーカーとでは大きく異なることがわかります。
英語4技能のうち最も使われているのはリーディング、使われていないのはライティング
続いて、求められる英語の技能は何か見ていきましょう。『英語4技能のうち、主に使う技能はどれですか?』と質問し、当てはまる項目を1つ選んでもらいました。回答全体で最も多かったのは「リーディング」(46%)で、以下「スピーキング」(29%)、「リスニング」(17%)、「ライティング」(9%)と続いています。メーカーと非メーカーの割合をそれぞれ見ると、非メーカーは「リスニング」「スピーキング」の割合がより高く、メーカーは「ライティング」「リーディング」の割合がより高いです。ただ、割合に多少違いはあるものの、メーカーと非メーカーのどちらにおいても、最も使う技能はリーディングでした。
社員の英語力をアップさせるための支援を特に行っていない企業が約6割
さらに英語力向上のために会社からどのようなサポートを受けているのか見てみましょう。「社員の英語力アップのために会社はどのような支援をしていますか?」との問いで、あてはまる項目を複数選んでもらいました。トップは「特にない」(61%)で、以下「Eラーニングなどのオンライン研修」(17%)、「自己学習費用の一部または全額を補助」(16%)、「TOEICなどのスコアを評価に反映する」(10%)です。英語力向上の支援が「特にない」との回答は、メーカーと非メーカーともに300名未満の企業で最も多くなっており、社員数が少ない企業ほど、支援を行っていない企業が多いことが読み取れます。
本アンケートでは『ビジネススキルとしての英語力向上について、あなたが思うことを自由にお書きください』として、自由に回答してもらいました。以下にその内容を抜粋して紹介します。
【英語力アップの方法】
- とにかくネイティブと話すこと。ネイティブが初歩的な単語をつなげて話しているのを聞けば自分の英語力に自信がつくと思う。(従業員数:300名~1000名未満、サービス)
- 友人を作って、活用頻度を高めるのが上達への近道。(従業員数:300名未満、サービス)
- とにかく、気になったらフレーズでも単語でも調べてその日のうちにメモしておくことだと思います。最近の私の例だと、インド人のアクセントが気になってYouTubeで耳を慣らしておくとか、英語に対する関心を切らさない工夫が必要です。(従業員数:300名未満、サービス)
【英語力アップできない】
- 日頃使うことがないので、なかなかスキルアップへのモチベーションが高まらない。(従業員数:300名~1000名未満、商社・流通)
- 他の人と比べると恥ずかしいので、努力はしているが追いつかない。(従業員数:300名未満、サービス)
- 英語は、難しい。仕事をしながらでは、時間がとれない。(従業員数:300名未満、メーカー)
【ビジネススキルとしての英語力とは】
- 「習うより慣れろ」ということだと思うが、若手の中には英語の運用能力が高い者も多い。一方で、交渉や調整などの非定型業務を苦手とし、形式的な格好よさにだけ拘りを持つ「困ったちゃん」も多い。日常業務ができるものはたいてい交渉も上手であり、結局英語の運用能力に日常業務の評価を加えて、適切な人材選抜をすることになると思う。(従業員数:1000名以上、サービス)
- 専門用語の語彙力が必須です。(従業員数:300名未満、サービス)
- 学生時代に接することの多かったアメリカ英語を話す人は実際には全てではない。ヨーロッパ系やアジア系の人の話す英語に慣れることや文化背景の理解も必要。(従業員数:300名未満、サービス)
【調査概要】 アンケート名称:「ビジネススキルとしての英語力向上」について
調査主体:PRO-Q編集部(ProFuture株式会社)
調査期間:2018年11月20日~12月4日
調査媒体:アンケートメディア ビズPRO-Q
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