ビッグローブ株式会社は、2018年7月、スマホを所有する全国の10〜50代の男女1,500人を対象に「年齢に関する意識調査」を実施し、結果を公表した。

なお1,500人の内訳は、10代～50代までの5つの年代カテゴリごとに、300人（男性150人、女性150人）ずつとなっている。

■1,500人全員に「何歳まで生きたいですか？」と質問したところ、希望する寿命の平均は77.1歳となった。これは厚生労働省が発表した平均寿命（男性81.1歳、女性87.3歳）よりも低い年齢で、長寿化している現状に対し、長生きすることを望まない人が多いことが明らかとなった。

ただし、年代別に見ると、10代は、100歳以上の寿命を希望する人が18.7％と、他年代を大きく引き離して高い結果となった。20代と30代では、60歳未満の寿命を希望する人がそれぞれ、15.3％、11.7％と他年代より高く、老後に対してあまり期待をしていない人が少なからずいることがわかる。

全体では、10代と50代の希望寿命の平均がそれぞれ80.2歳、79.3歳と高く、それ以外の年代は低い結果となった。



＜＜生きたいと思っている年齢（全体）＞＞
60歳未満＝8.8％
60〜64歳＝6.9％
65〜69歳＝5.3％
70〜74歳＝13.2％
75〜79歳＝7.9％
80〜84歳＝25.5％
85〜89歳＝11.2％
90〜94歳＝8.7％
95〜99歳＝1.8％
100〜105歳＝9.5％
110歳以上＝1.2％

■次に1,500人全員に「老後に不安がありますか？」と質問。すると、「ある」が48.7％、「少しある」が33.9％と、不安を感じている人が全体で82.6％に上った。

年代別で見ると、30代、40代では89.3％が、50代は90％が老後に不安を感じているなど、年齢が上がるにつれて老後の不安が増す傾向であった。



＜＜老後に不安があるか（全体）＞＞
ある=48.7%
少しある＝33.9%
あまりない＝11.1%
ない＝6.2%

■さらに、老後の不安が「ある」または「少しある」と回答した1,240人に「老後に不安に思うことは何ですか？」と質問（複数回答）。すると、「老後の資金」が76.9％で1位。次いで「年金制度」が68.8％と金銭面の不安が上位を占めた。3位には「病気・怪我」(61.9％)、4位には「親の介護」(41.1％)と、健康面の不安も顕在化する結果となった。

年代別で見ると、10代は「人とのかかわり」(26.8％)、「社会とのつながり」(25.9％)、「余暇の過ごし方」(23.9％)が、他年代と比較して高い数値となり、物質的、健康的な要素だけではなく、社会との関係性に不安を感じているようだ。50代は「病気・怪我」(75.2％)が他年代と比較して高い結果となり、金銭面と同程度に健康面を意識した結果となった。



＜＜老後に関して不安に思うこと（全体）＞＞
1位：老後の資金（76.9%）
2位：年金制度（68.8%）
3位：病気・怪我（61.9%）
4位：親の介護（41.1%）
（上位4位まで記載）

■最後に、10代から50代の働く男女886人に「何歳で仕事をリタイアしたいですか？」と質問したろころ、平均は62歳となった。

年代別で見てみると、定年退職が近い50代は、平均65.6歳と、全年代で最高齢となった。また50代は65歳から69歳でリタイアしたいと回答した人が34％と他年代よりも高く、現実的に迫る定年退職と老後不安から、もう少し働きたいという要望が感じられる。一方、最も定年退職が遠い10代は、58.9歳と平均を下回った。

早くリタイアしたいと考える人が多かったのは20代で、平均56.9歳。20代は50歳未満でリタイアしたいと答えた人が18.5％と、他の年代を上回る結果となった。社会人として本格的に働き出し、労働の現実を感じたことで、早めに仕事をリタイアしたいという願望が10代よりも高まった可能性も考えられる。



＜＜仕事をリタイアしたい年齢（全体）＞＞
50歳未満＝7.7％
50〜54歳＝7.4％
55〜59歳＝5.4％
60〜64歳＝29.0％
65〜69歳＝27.2％
70〜74歳＝15.6％
75〜79歳＝3.0％
80〜84歳＝2.6％
それ以上=2.1%